2013年1月28日月曜日

5 A DAY - What's it all about?

NHSでは、5 A DAYというキャンペーンをやってます。なんだそれ。



要するに、野菜・果物それぞれ「これで1単位」(1 portion)という量を決めて、それを1日5単位摂りましょうというキャンペーンです。スーパーに行くと、ブランドによっては「これで1ポーション」って書いてあります。



例えば、左はSainsbury(中堅スーパー。サ◯ット的な感じ)のPB(自社ブランド)。右下に「2人前入ってて、1人前に1ポーション入ってます」と書いてあります(ちなみにVはベジタリアンOKの意味…が、牛乳など使ってるのでveganの人はダメです)

右はTesco(Sainsburyよりちょっと下。日本で言ったら…なんだろう)のPB。上に「1 of 5 a dayで繊維質いっぱい」って書いてあります。



じゃー書いてねぇといちいち計算しなきゃなんねぇじゃん、めんどくせぇ…って言ってしまったホラそこのあなた、大丈夫です!生野菜で80gが1ポーションなんですが、これは大体「両手にいっぱい」くらいの量です(実際、幼小児の場合"As a rough guide, one portion is the amount that fits into the palm of their hand"と書いてある)

ちなみに、ジュースはコップ1杯(150 mL)で1カウント。でも、1日2カウントまでという決まり。


最初は、バランスのよい食生活うんぬんを目的にしているのかと思ったのですが、上のパンフレットにある

Just Eat More

が全てを物語っている気がします。1ポーションがそれなりに量あるので、5つとろうとすると意外と大変です(少なくとも自分は)。要するに、繊維質を大量に摂らせて、肉をあまり食べられなくしようという作戦だと思われる。




よい作戦だと思います




そう考えると、1ポーションこれで足りてるのかなぁ…と思ったときは簡単です。


Just Eat More
(とりあえずもっと喰っとけ)
注:意訳です、もちろん。


ちなみに、個人的にちょっとやってますが、休みの日にブランチで、しかもマッ◯を食べるとかいう怠慢をやらかすと、夜に5ポーションになって詰みます。そういう時は「野菜ジュースだけは1日3カウントまで」とか「2日間連結決算」とか勝手にローカルルール作ってなんとかやってます。

(2013/02/03追記:ご指摘を受けましたので、ちょろっと書き足します。


5 A DAYに関してですが、アメリカでは20年も前に始まったものでした。現在は発展的に解消され、"Fruits & Veggies - More Matters"というプログラムになっているようです…要するに5 A DAYは古いと。

さらに、もう3年も前の研究で、5 A DAYは(少なくとも)発がんリスクの減少にはあまりつながらなかったという結果も…Oh…my…

でも、それを研究室の人に(調べたので、ドヤ顔で)言ったら「がんとかじゃなくて、生活習慣病じゃないの?」と言われました。そうですね…というか、この活動は何か特定の疾患を減らしたいというより、もっと素朴に「バランスのよい食事を」っていうことなんだろうと思います(まぁ、少ないにせよがんのリスクも下がるらしいし)。

ということで、「両手いっぱいの野菜や果物」× 5 というのは、とても手軽なメジャーとして、やっぱり有効だと思います。ちなみに、日本でも5 A DAYは行われているようです)



以下、最初のパンフレットに出てる食品例について、おまけ。なんか暇って人はどうぞ。

2013年1月17日木曜日

煙のない街 ロンドン

年が明けてしまいました…いまさらですが、寒中お見舞い申し上げます。
今年もよろしくお願いいたします。

早いもので、研究期間も残すところ2ヶ月となりました。そろそろ結果をまとめ、発表するということを視野に入れなくてはいけないなと焦る日々です。このブログもそろそろ本気で好き勝手なこと書いて、大量の重い画像をアップして「埋め」にかかろうと思います。



さて。

先週、ロンドン地下鉄が150周年を迎えました。それを記念して、日曜日には当時の蒸気機関車が復活運転しました。まぁ、都会のど真ん中でよく許可したな、って感じです。いくらピーク時を避けたかったとはいえ、運転時間が19時から23時と、子どもに厳しいところがまた素敵です(ちなみに来週末も走ります。ほぼ同じ時間)。




とりあえずヴィクトリア時代の「絵」が欲しかったので、見るだけ見てきました。
でも、気を遣って駅構内は徐行したので、思ったほど煙を吹かず…




ってちょっと油断して再加速したら、このありさま。


ちなみにここはベーカー街駅。ロンドン市長のボリス・ジョンソンは"It was pure Conan Doyle!"って言ってたらしいですが、クライアントはさておき、ホームズは乗らなかっただろうと思います…なんだかんだ言って富裕層ですからね、馬車でしょう( 現代版の『シャーロック』でもタクシーばっか使ってたし)。


とにかく、当時はこんなものが結構な頻度で走っていたのだから、たまったものじゃなかったと思います。丸ノ内線がこれでバンバン走ってたら、私だって医科歯科の附属病院に来る前に倒れると思う…


2012年12月1日土曜日

Dancin' in the High Heel Shoes

こちらの日本人の方が「よかった〜!」と言っていたので、ずっと見たくてうずうずしていたミュージカル。昨日やっとこ行ってきました… “Singin' in the Rain”


(「えーこんな旧い映画見てらんないー」という方は、2:25あたりを一瞬だけ見てください…理由は後で)

ジーン・ケリーの唄が有名すぎる、古典的名作ですね。正直、所詮はリバイバル…たかが知れてるでしょ?って思ってましたが、とんでもない、とてもとても魅せる舞台でした。唄とダンスが素晴らしい。ストーリー分かってるのは百も承知のうえで楽しめる作品ですね(途中観客も歌ってたし…)

ちなみに、ウエストエンドの舞台版ではなく原作映画を貼ったのは、演出のネタばれになると嫌だなと思ったからです。お時間のある方はぜひどうぞ(舞台に近い席がオススメです!全然オシャレとか必要ないので…っていうかしないほうがいいかも?)




ということで本日は、研究のことについて書きたいと思います(!)
いや、遊んでばっかでしょ?と思われても不本意なので…

現在、私が調べているテーマは

ダンサーがジャンプから着地するとき、
ハイヒールが下肢にどのような影響を与えるのか?

です(だからミュージカルなんですよっ)


ブロードウェイやウエストエンドでの統計から、ダンサーではなぜか女性の方が下肢の傷害リスクが高いということが知られていました(アクターでは男女差が見られない)。特に多いのが、足首の捻挫。理由のひとつとして、女性ダンサーはハイヒールのために足が底屈し、足首が不安定な状態になっていることが考えられました。

足首の捻挫で特に危ないのが、片足で着地したとき(上の動画で2:25あたりといったところ)。着地に失敗して、足首が内反して(要するに“ひねって”)捻挫してしまうというのが、スポーツでは最も多いパターンだということが知られています。ということで、現在「ハイヒールを履いてジャンプし、片足で着地した時」の状態を調べています。先行する研究があるので、それをより詳細に調べるという感じでしょうか。いまのところ「研究は踊る(文字通り)、されど進まず」…12月は何かはっきりした報告を出したいところです。

このテーマを選んだ理由は、おおざっぱに言えば解剖や整形外科的な「マクロな視点の研究がやりたかった」というのと「せっかくなので日本にはない研究がやりたかった」ということになるかと思います。「男なのにハイヒールぅ?」と、こっち来る前に少なからず疑いの目で見られましたが、不純な理由じゃないのです分かってください…まぁ別にいいんだけど!



研究室は、チャリング・クロスキャンパスの7階にあります(越野さんが同じビルの10階)。MSk Labといって、筋骨格系(MusculoSkeletal)関係の研究室が緩く繋がった感じです。研究テーマは相互に連携していて、セミナーや誕生会なども一緒に開いたりと、日本の「〜学分野 〜研究室」でいう「分野」よりはもう少し連携が強い印象。

多くの方が理学療法士のバックグラウンドをもつこともあり、ラボ全体としては歩行などの日常動作やリハビリ、そしてスポーツ医学が関心の中心となっています。特に今年は、ボスのマクレガー教授が聖火リレーでにこやかに走ったり、Team UK ボートチームの強化に取り組んだりしたこともあって、ある意味ホットだったかもしれない。

…ということで、ラボの人も水泳やボートなど、スポーツを愛する人が多いです。凄い人ではフィギュアスケートのジュニアチャンピョンだった人とか。今年派遣された学生の中で、唯一スポーツもダンスもしてない運動オンチとしては「あちゃー大丈夫かなー」と思いましたがいまのところ大丈夫…たぶん。



昨日は、Imperial Fringeという学内外の人に向けた研究紹介があったのですが、お題がちょうど"BONE"だったので、MSk Labの先生も講演していました。


後ろ姿は、骨のクオリティ(密度とか)の評価を研究されているリチャード・アベル先生。自然史博物館にもいたことのあるアベル先生は、人類がいつ二足歩行になったかについて、とても面白い話をしてくださいました。ルーシー(知り合いではない、Au. afarensisです念のため)の頃におそらく二足歩行になり、その結果として重い脳を支えられるようになり、同時に前足がフリーになったことで道具を使えるようになった(ことも、おそらく脳の発達に関連した)という話。それに対し、現代人はあんまり歩かないで、ずっと座ってるから姿勢が悪くなるけど、それで頭が支えられなくなってだんだん脳が小さくなったりしてね、みたいなジョークをマクレガー先生がかましてましたが。



ちなみに、話が変わるのですが、今日は世界エイズデー。昨日、地下鉄の車内では、インペリアルのRAG(Raising and Givingという寄付を募るサークル)が募金活動をしていました。見てると、乗客の3人に1人くらいは快く寄付していました。

“Singin' in the Rain”でも、終幕後にコズモ役のダニエルさんが出口での募金を呼びかけていました。「チケットが高いのは承知ですので、お気持ちだけで結構です!!ご想像ください、会場の皆さんが1人たった1000ポンド寄付するだけで…」には、またまたご冗談を、って感じでしたが。

お金で全て解決できるわけがないけれど、ゲイツ財団の方法のように、お金さえあれば解決できることだってあるのが事実。こうした寄付が、治療や研究に有効に活用されればと思います。

2012年11月24日土曜日

Clinical Round

 11月20日は、Charing Cross Hospitalにて病院見学がありました。

 このClinical Roundは、東京医科歯科大学とImperial Collegeの双方のご厚意により、交換留学プログラムの一環として行われています。Imperialの医学科3年生の後ろについて病院の中を回ることで、イギリスの医療を垣間見ることができるのが、交換留学プログラムの魅力の1つです。

 普段、私はCharing Cross(以下、CX)の研究室に通っています。下の写真の左手に見える建物で研究をしています。右手が医学部の図書館、奥が病院です。医学部のメインキャンパスがCXにあるので、医学生が講義を受けているのを目にします。 
 

 CX Hospitalは、文字通り、上から見ると十字架(Cross)の形をしています。
 ワンフロアには約30病床あり、病棟フロアが15階あるので約450床存在することになります。入院日数は人それぞれですが、データを拝見したところ、早ければ入院→手術→即退院という1日コース、長い人で20日くらいのようでした。

 イギリスの医療制度については、"NHS"という言葉を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。国民医療サービス(National Health Service、NHS)が医療を支えています。「ゆりかごから墓場まで」と言われるように、医療費が無料、国民皆保険など社会制度が充実しています。

 一方で、NHSは様々な問題点を抱えているのも現状ですが、話すと長くなるので、ここでは割愛させていただきます。日本の医療と大きく異なる点は、かかりつけ医であるGP(General Practitioner)が初期診療を行うことです。専門医に診てもらうのではなく、登録した一般家庭医GPに診てもらった後、2次診療を病院で受けます。Imperial Collegeの病院は10施設以上あるそうです。


 病院見学では、診療体系と、医学生の能力の高さに刺激を受けました。午前中はCardiologyの病棟を回りました。個人情報のため詳細は省きますが、ある患者さんの診療が印象に残っております。苦渋の選択を迫られるのが医師の宿命ですが、現場に立ち会って身の引き締まる思いをしました。

 他にも、5年生が3年生にOSCEの診察の手技を教えたり、3年生が腹部の診察・神経学的検査を実際に患者さんに行うのを5年生が見て、その後反省会をしたり、3年生が医師にカルテの詳細をプレゼンをしたり、学ぶべきことが多かったです。

 この経験は、私たちの血となり肉となりました。日本の未来の医学教育に反映することができれば、と思います。 

2012年11月4日日曜日

寮での生活

 ロンドンに来て、まもなく1ヶ月が経とうとしています。最高気温が8℃と寒い日が続いていますが、こちらでの生活にも慣れてまいりました。先週の日曜日に、日本との時差が8時間→9時間になり、本格的な冬の到来を告げるかのようでした。



 私たちは新入生に混じって生活しています。Imperialの学生は、1年生を寮で過ごすそうです。新入生は私たちより1週間早く入寮し、その後の2週間は"Freshers' Fortnight"というイベントに参加します。上の写真を見ていただければわかるように、毎日おもしろいイベントが企画されています。こういう企画を通じて、私も交流の輪を深めることが出来ました。

 この2週間が終わった後も、寮長や上級生によるイベントが、週に1回はあります。ハロウィンパーティーをしたり、花火を見に行ったり、寮で映画館を貸し切って007の新作を見たり、舞台を観に行ったり・・・。大学から寮に助成金が出ているので、定価の半額以下で見れます。普段は60ポンドするライオンキングの舞台が、15ポンドで鑑賞できます。

 フロアキッチンのコンロは16個もあるので、混雑しません。すごく快適な日々を送ることができます。下の写真は、フロアディナーの写真です。同じ階の友達20人でタコスを作りました。皆で協力しながら、1つの物を作る。こうして助け合いの精神を寮で学ぶのだと実感しました。